愛は神様と同じもの 自分に酔ってる奴だけ見えない
今週のお題「アイドルをつづる」
ある人はアイドルをこう定義しました。
「アイドルという存在は人のお手本になれるもの、存在のことです。」
私は人生の約半分、アイドルオタクをしてきて、色んなアイドルを好きになりました。自然と周りに人が集まる人、自分の個性を貫く人、沢山の趣味を持っていて好奇心旺盛な人、エネルギーに満ち溢れた人、どこにいても自分を信じて前だけを見ている人。顔もそうだけれど、タイプは本当にバラバラでした。
それでも、皆、私の憧れでした。
皆それぞれ、私にないもの、私が欲しいものを持っていました。
今、私が世界で1番好きなアイドルは、「強くて優しい」人です。
幼い頃から歌とダンスのレッスンに励み、その実力を身につけ、その間も学業も怠らずに、中学受験をし、有名私立に進学。その上、努力が好き、努力だけで掴めるものを掴みたいと言って、仕事の合間にひたすら参考書を開いては国家資格を取得するような、努力という才能に恵まれた人。
一方で、周りの人には、生きてるだけで偉い、何を頑張っているかじゃなくてどう頑張っているかが大事、とその人のありのままを受け止められる人です。
彼に出会った頃、私はちょっとした環境の変化やストレスに耐えられず、毎晩泣いていました。
私は、昔から強くなりたいと思っていました。しかし、実際は壁にぶつかるとすぐに目を逸らして諦めて涙を流す。そんな弱い人間でした。
どうして私は強くなれないんだろう、どうすれば強くなれるんだろう、そう悩んでいた時に、彼のインタビューを読みました。
グループを去ることを決めたメンバーに対して、彼はその意見を丸ごと受け止めて、背中を押してあげていました。そのメンバーは彼にとって唯一の同期で、長年、切磋琢磨してきた仲間だから、脱退を聞いた時はそれは私の比じゃない不安を感じたはずです。それでも、彼は、メンバーの決断を尊重していました。彼の言葉の一つ一つから、仲間への信頼と尊敬が感じ取れました。
それを読んで、私は気づいたのです。
強さとは優しさなのだと。
それまで私は、強さは、揺るがないこと、曲がらないことだと思っていました。だから自分の正義を固めてきたし、それなりに強い芯を作っていたつもりでした。
でも、自分一人だけの芯ではすぐに折れてしまう。本当に強くあるということは、人の個性を認めて、信じて、受け入れて、愛してあげることなんだ。彼を見ていてそう学びました。
ずっと探していた、私のなりたかった姿はまさに彼の姿でした。
彼は昔の話をする時、もっと自分は尖っていたと言います。自分と人を比べてばかりだったと。
でも、私はそれが彼の魅力の一つだと思います。
確かに、ファンになる前、彼の印象は怖そうな人でした。でも、数年後に見た彼はとっても温かくて、愛に溢れていて、それでいてしっかりと軸を持った人でした。
私は、あまりにも自分が理想の自分に近づいていかなくて、人は変われないのだと思っていました。
しかし、彼は自分の身を持って人は変われることを証明し続けています。あの時彼に出会ったから、私は自分の理想を諦めずに済んだし、自分の目標を見つめ直すことが出来ました。
また、私は彼の表現がとても好きです。
彼は、体験したこと、感じたことを彼の言葉と体を使って表現してくれます。
でも、表現することは難しい。自分の意がそっくりそのまま伝わるとは限らないし、わざと悪意を持って受け取る人もいる。
日々ステージに立って、沢山の人の視線と声を浴びる彼はその事を人一倍理解しているはずです。
それでも、彼は表現することの喜びを知っているから、躊躇わず沢山のことを表現してくれます。
そんな彼の紡ぐ世界を見ると、どんな時もこの上なくワクワクして、目の前がキラキラと輝くんです。こんなにも素敵な世界を、私はずっと見ていたいし、人でも多くの人に見てほしいと思います。
冒頭のようにアイドルを定義した人はこう続けました。
「なにか可能性を示せたり、その人だけにある良さを持っていたり、
人が見た時に
この人のようになってみたい、
この人のことを追ってみたい、
この人のつくる世界を見てみたい、
と思うような存在が僕にとってのアイドルです。」
私は、彼から変われるということを学んだし、それは彼が生きる中で証明したことだからこんなにも胸打たれたんだと思います。
そして、彼のように生きれたらと思って彼の背中を追いかけています。いつまでも彼の世界を見ていたいし、大好きな彼の世界がどんどん広がってほしいなと思います。
あなたは私のスーパーアイドルです。